データエンジニアリングスキル
データサイエンティストに求められる「データエンジニアリング」のスキルを知ろう
データエンジニアリングとは
データエンジニアリングとは、データ分析におけるサイエンスの部分をプログラミング技術で運用できるようにするスキルのことです。データサイエンティストにとって、データエンジニアリングは欠かせないスキルのひとつとなっています。
機械学習などのアルゴリズムを開発する
データサイエンティストの仕事にはアルゴリズムの開発・実装が含まれており、機械学習に関するスキルはAI開発の分野で役立てられています。人工知能に関心が集まるようになってからは、データサイエンティストに深層学習のスキルが求められるようにもなってきています。人工知能を使用しない分析を行う場合、アルゴリズムの構築まですべて人間がこなします。しかし、深層学習の技術を使えば、分析の切り口は人工知能によって見つけ出されます。人間にはできないことが、人間にはかなわないスピードと精度で行えるのが深層学習のメリットです。人工知能の学習には適さない情報や不要なデータを取り除き、データをきれいに整える「データクレンジング」や、データの整形や加工を行う「前処理」と呼ばれるスキルも、データサイエンティストには欠かせないスキルです。データクレンジングや前処理を丁寧に行うことにより、高品質のデータでの機械学習や深層学習が可能になります。
分析基盤やデータ処理の設計
データサイエンティストの業務範囲は、分析基盤やデータ処理の設計や開発にまで及ぶことがあります。人工知能が最適なモデルを構築するためには、人工知能にできるだけ多くのデータを学習させなければなりません。このために必要になるのが、分析基盤やデータ処理の環境構築です。「ETL」と「DWH」の技術もビッグデータの取り扱いには欠かせない技術です。ETLとは、データの抽出(Extract)・加工(Transform)・格納(Load)という3段階の操作の英語の頭文字をとったものです。ETLで加工されたデータを格納しておく場所のことを、DWH(データウェアハウス)と呼びます。
システム開発に関するスキル
データの処理や管理、分析においては既存のさまざまなツールが使われますが、独自のシステムが必要になる場合もあります。そのような場合には、データサイエンティストがシステム開発を行うことになります。必要となるプログラミング言語は、統計や人工知能だけでなく幅広い開発に使用できるものとなります。分析結果により信頼性を持たせるためには、コーディングスキルが必要になることもあります。すべてのケースにおいてそうとは限りませんが、データサイエンティストがシステム開発のスキルを求められることは珍しくありません。